
中耳炎が長引いたり(慢性中耳炎)、鼓膜を傷つけたりすると、鼓膜に穴が残ることがあります。このような時に鼓膜の穴をふさぐ手術を鼓膜形成術と言います。
鼓膜は、本来再生能力があります。小さな穴なら自然に治ることが多いのです。しかし、傷が感染したり、穴が大きすぎたりすると、治らない事があります。そうすると、聴力が落ちたり、穴から細菌が入り、感染を起こして膿が繰り返し出たりします。その場合、鼓膜の穴をふさぐ(鼓膜形成)をすることが有効です。なお、鼓膜の奥まで悪い場合には鼓室形成術といって鼓膜の奥まで再建する必要があります。
鼓膜形成術をする前には検査が必要です。@まずは鼓膜をよく見て、穴の位置、大きさを確認します。A聴力検査をします。まず、普通に聴力検査をした後、鼓膜の穴に小さな綿片などを貼ってもう一度検査をします。これにより手術でどれ位聞こえが改善するかの目安が出来ます。B耳のレントゲンをとります。C手術に際し、問題となる病気がないか問診し、血液検査、心電図などをとります。
検査で問題なければ手術です。手術にはいくつか方法がありますが、ここでは診療所で最も施行しやすい接着法について説明します。
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まず、穴をふさぐための皮下組織をとります。どこからとってもいいのですが、普通は耳の後ろから取ります。耳の近くで、傷が目立たないためです。 次に鼓膜の穴の縁を針やメスなどで切り取ります。そうすることで、皮膚に覆われていない新しい傷が出来ます。 最初にとった皮下組織を鼓膜の穴の置くに入れます。そして皮下組織を持ち上げ穴の縁の傷に密着させます。 フィブリンのりを滴下して固定します。 耳の後ろの傷は縫合します。 術後数日すると、周囲から血管が新生して、くっつけた皮下組織に血が通ってくるのが見えます。一週間くらいすると、はっきり赤く、血が通ってきます。さらに上皮が伸びてきて周りの鼓膜と同じようになるには2〜3週間くらいかかります。その間、鼻をかむことと、耳に水を入れることは出来ません。 手術時の主な危険性は@再穿孔:貼り付けた上皮に感染が起ったり、血流が悪かったりすると、数パーセントの人で、また穴があくことがあります。A聴力は、穿孔がなくても、中耳に浸出液が溜まったりするとあがらないことがあります。聞こえが悪化する事は、この方法ではあまりありません。B皮下組織を張るときに使うのはフィブリンのりといって一応血液製剤になります。しかし、使う量が0.2cc位ですので、それによる感染は今までないと思います。(聞いたことはありません。)C麻酔などの薬が会わない為の副作用は起る可能性はあります。 手術時間は穴の大きさにもよりますが、1時間強くらいです。当院では、局所麻酔で行っています。 |
副鼻腔炎の手術は、その主流が根本手術から内視鏡手術へと変わってきました。当院での鼻の内視鏡手術について説明します。
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副鼻腔炎(蓄膿症)とは、鼻の周囲にある空間(副鼻腔)に炎症が長期にわたって起きた結果、粘膜がはれ、いつも膿がたまった状態になっている病気です。副鼻腔のはれた粘膜が鼻の中に出てきた状態を鼻茸といいます。いつも黄色いハナが出て臭いとか、いつも鼻が詰まっているなどの症状が起ります。 |
現在副鼻腔炎の治療はマクロライドという抗生物質を長期にわたって服用する方法で以前よりは治りやすくなりました。しかし鼻茸が出来た人などは、なかなか治らず、手術が必要になります。
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扁桃腺とは一般に口蓋扁桃のことをいいます。口蓋扁桃は、口を大きく開けたときに、のどちんこの両脇にみえる”でこぼこしたもの”です。人によってはそこに白い米粒状のものがくっついています。 |
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子供の中耳炎は、年々治りにくくなっています。それはどうしてでしょう。また、どうしたらよいのでしょう。
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急性中耳炎は、鼻やのどにいる細菌やウイルスが、耳管(鼻と中耳をつなぐ管。中耳の換気をしている)を通って、中耳に感染を起こして発症します。感染を起こした中耳は粘膜が腫れたり、膿が溜まったりします。その結果、熱が出たり、耳がいたくなったりします。このとき耳を視ると、鼓膜が赤く腫れています。 さらに悪化すると鼓膜の一部が破れて膿が出てきます。子供は耳管が太く短いため、中耳に細菌が入りやすく、中耳炎を起こしやすいのです。 では、どうして中耳炎が治りにくくなっているのでしょうか。 |
では、どうしたらよいのでしょうか。なかなか難しいこともあるのですが、耳鼻科ではこうしています。
家庭で気をつけるとこにはこんなことがあります。出来ることはやってみるといいと思います。
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正常の鼓膜です。卵形で白く、障子紙のように少し透けています | 鼓膜の表面に水疱が出来ています。 | |
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膿がたまって腫れた鼓膜です。ここまで腫れると、鼓膜切開をしたほうが早く治ることが多いです。 | 鼓膜が一部破れて膿が出ています。かさぶたもあり、中耳炎が長引いていることが予想されます。 |
鼻が詰まる理由には色々ありますが、その一つに「鼻が曲がっている」鼻中隔彎曲症という病気があります。
鼻中隔というのは、右と左の鼻穴の境の壁のことです。手前のほうは軟骨、奥のほうは骨で出来ていて、表面は軟骨で覆われています。鼻中隔は主に成長の過程などで自然に彎曲していきます。この彎曲が大きいと鼻づまりの原因となるのです。そのほかに凸の部分が傷つくために鼻血が出やすかったり、副鼻腔炎の原因となったりします。(図@)
治療は曲がった骨や軟骨を治すので手術となります。鼻中隔矯正術と言います。成長がある程度終わってから(当院では18歳まで待って)行います。
手術は鼻の中を麻酔後、片方の鼻の入口から7ミリくらいのところの粘膜を切開します。(図A)すると軟骨が見えるので、表面の粘膜を軟骨から剥がしていきます。奥にある骨からも軟骨を剥がします。軟骨に切開を入れ、反対側の鼻の粘膜も剥がします。その後曲がった軟骨、骨を切除します。(図B)摘出した軟骨の彎曲のないところは戻し、フィブリン糊で固定します。(図C)最後に切開部を縫合して終了です。
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術後、鼻にガーゼを入れるため一時的に鼻が詰まります。2,3日でガーゼを抜きます。手術時間は麻酔を含めて1時間くらい、当院では局所麻酔で行っています。
気をつけることとして、左右の粘膜に傷をつけると鼻中隔に穴があくことがあります。その場合穴のところにとった軟骨を当て糊で固定します。また術後2週間は鼻をかめません。また、骨を削るので、痛みと出血の可能性があり、当院では3日くらいの入院をお願いしています。その後外来で抜糸をします。他、薬が合わないなどの可能性があります。詳しくは診察の時に質問してください。