<<< 栗色の鳩は猛禽類に狙われ易い? >>>


                ベテラン鳩舎の話を伺うと、『栗色の鳩は猛禽類に狙われ易い』ようです。

                『舎外していて、鳩が方向転換した時に栗色の鳩はキラリと光って目立つ』 (F鳩舎)

                『栗色の鳩はシーズン最後まで残ることがほとんどない』 (K鳩舎)


               確かに、当鳩舎も2000年秋季レース300kに2羽の栗色(SとRC)を参加させましたが
               未帰還でした。 (もちろ鷹に獲られたという証拠はありませんし、帰還能力不足も否定
               できませんが。)

               それでは 『白い鳩』 はどうか?ということですが、栗色の鳩ほどは目立たないようです。
               冬場は雪の降る当地では雪の色と同化して、猛禽類の目には捕らえられ難いようです。

               実際に冬季間の舎外でも、白い鳩が飛んでいる時は猛禽類が出没しませんが、栗色の
               鳩が飛び立つと出てくる傾向があるような気がします。
 

                   <<< 刺しの鳩も狙われ易い? >>>


               刺し(翼に白い羽がある)の鳩もなぜか、狙われ易いような気がします。

               (1)ニュー札幌連合会・大橋鳩舎に委託した鳩2羽(BCW)も刺しが入っていました。
                  1羽は訓練で怪我をして帰って来たようです。もう1羽は200kレースに参加して
                  帰って来なかったようです。

               (2)当鳩舎も100k3位になった鳩(BCW)は200kで帰ってきませんでした。
                  また同じ200kに参加した鳩(DCW)も帰ってきませんでした。

               (3)2000年に当鳩舎で生まれた刺しの鳩は9羽ですが、残っているのはわずか1羽
                  大橋鳩舎に委託している鳩だけです。


               ※ 2001年に誕生した4羽の内、すでに3羽が刺しの鳩です。



  <<<  猛禽類の生態  >>>

大切な鳩が猛禽類(ワシ、タカ)の餌食にならないよう、猛禽類の繁殖期と鳩の作出時期をよく検討しましょう。
   
鳩の犠牲が頻発するのは獲物が獲れなくなる冬期間と猛禽類子育ての時期に集中するようです。

    産卵時期 巣立ちの時期 生息地
ハヤブサ 留鳥 3月下旬〜月上旬 5月上旬〜5月中旬 海岸、干潟
トビ 留鳥 4月上旬〜5月下旬 5月中旬〜7月上旬 野山、海岸
オオタカ 留鳥 4月中旬〜5月上旬 5月下旬〜6月中旬 森林
ノスリ 留鳥 5月上旬〜5月下旬 6月中旬〜7月上旬 野山、畑
ハイタカ 留鳥 5月上旬〜5月下旬 6月上旬〜6月下旬 森林
カラス 留鳥 3月上旬〜6月下旬 4月中旬〜7月上旬 あらゆる所



結論: ・巣引きは 1月下旬以前 に行なうか 4月上旬以降 に行なう

                      2月上旬 3月下旬は避ける

                  仔鳩の初期舎外を行なう場合は 5月上旬から6月上旬 は充分気を付ける
猛 禽 類 に つ い て