今夜すべてのバーで  中島 らも H11・2/6

題 名 「今夜、すべてのバーで」
著 者 「中島 らも」 発行所 講談社  定価 1200円 91年 3/30 第一刷 92年 3/27第九刷 購入日 不明  買値 100円   --------------------------------------------------------------------------------


これは単行本である。 単行本となると装幀が立派である。 この本のカバーの裏には 「カバー写植印字」 ・・誰々 「用紙」カバー・別丁扉 ・・誰々  表紙・見返し・・誰々  本文 ・・誰々ときて   装幀 ・・誰々  装画・・ 誰々とすでに6人(会社も含む。)も名前が出ている。

 「文庫本って定食みたいなもんよね。本というのは装幀とか全てひっくるめて本なのよね。それで作品なのよ。」21歳の頃通い始めた飲み屋のママが言った。それを聞いてなるほどな〜と思った。私はそんな事は考えた事もなかったのだが考えればレコードも一緒なのだ。ジャケットデザインとか含めて作品なのである。  だから」一流の人に自分の思うデザインを頼んだりするのだろう。ただ本の場合はレコードよりも(今はCDだが)装幀で選ぶということは少ないと思われる。CDとかの場合知らないミュージシャンでもジャケットがかっこいいぜと買うことはあるかもしれないが、本の場合は装幀よりもやはり作者それからタイトルだろう。

 この本のことは週刊誌の書評欄で知っていた。 中島らもの体験的小説とか書かれていたが、アルコールに関する話である。 「今夜すべてのバーで」村上龍の物まねでもする人がつけそうな題名だ。(そんな人はいないが。)  

本を開くと   95・8/15読○○で、後半はあまりおもしろくない と書いてある。  
○○とはかみさんの実家があるところの地名である。お盆休みに実家に行っていたのだ。 (しかし自分の妻の事を他人に話す時どう話すのだろうか。いつも思う。私はかみさん、妻、カガ(方言か?) などと分けている。他人の妻だったらみんな奥さん、奥さんの一点張りができるのだが)

 この本で面白いところを三つあげます。(あくまでも私的に)小島こと中島らもが黄疸になり35歳で死にかけて(本人言うところの)病院へ・・・・がこの本の話ですが    同室の患者の福来益三が腹水(肝硬変に多いらしいが腹に水がたまる。寺山修司もこれだったらしい)のことで
 -30p    「・・腹水がなかなか退かなくて・・盆までには・・と思ってたんだがね。」 「もう、長いんですね」(小島・中島らもの本名) 「そ。”腹水盆に帰らず”といってね」福来は笑い 小島も愛想笑いをしてしまう箇所    

小島がアルコールを断ったことによる禁断症状が出た時に医師よりも早く看護婦に専門用語の抗不安剤の薬品名をあげ注射を頼む箇所 ー65p  小島は言う。・・勉強したからですよ。・・いろんな本を読んだんですよ。 医師の赤河「それだけアル中について知識をあさっておいて、アル中になったてのか」  このあたりは私は中毒ではないが、笑えない。  36回の入退院を繰り返した邦山照彦氏の「アル中地獄」からの抜粋で頭蓋骨が砕け脳細胞が散乱し立体パズルのようになりそれを集め頭部に収納する幻覚の箇所のすさまじさ。 -101p   

最後の方で同室の少年が亡くなり医師と小島の間で、霊安室で起きる展開は想像できうる物だが他にもプレスリーの死の薬物過剰摂取の箇所とかー111p 

エルビスの言葉に考えさせられるところもあります。 ・・・・・・・ 私がこの本を読んだとき思った事は自分も酒をやめる事ができるかもしれないということでした。 何故ならエアロスミスも復活にかけたときは、たばこも酒も(もちろんドラッグも)やめたということを何かで読んでいたからです。(あの連中がだ!特にギターのジョーペリーは昔、さっさと生きてさっさと死にたいのさと言っていたのだ!)よほど売れない時代がきつかったらしい。(それだけ売れたときがよかったということだろう)  

私は今はたばこは一ヶ月に20本(時々行くGSにキープしてあり気が向くと吸っているが完全禁煙の自信はある)酒も外ではつき合いの時だけ。(友達からは全く誘いがこなくなりましたけど^^;)     実は昔体調がホントに悪くなり、医者に行っても原因不明、医学書を読みあさった。死ぬのではないかと思い自己防衛の本能が働き外ではあまり飲まなくなったが家では相変わらずほとんど毎日飲んでいる。  この本は酒が好きな人は笑えません。入院する前に最後の一杯を飲むところとか他にも依存症のテストとかあります。  なんせ引用文献および参考文献が19にもおよびますから。 でも、私は笑えました。苦笑いと言う話もありますが。

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