ステーキと新語 H11・3/20


 18日の夜秋葉原のいつものイタリア風喫茶店に入った。
「とりあえずビール」と言いトイレに行って戻ってくると、一緒に来た三人の内の一人が「じゃ牛ステーキでいきましょうか」と言い4人前頼んだ。

 メニューを見ると店で一番高く1800円である。誰も高いとも言わず「どんなのくるかなぁ」と言っている。そして牛丼の吉野屋顔負けの早さで、ステーキが運ばれてきた。

 見ると目玉焼きから目玉を取ったような厚さの薄いステーキである。「何だこれは、これで1800円か」と思ったのだが、三人は職場の話を楽しそうにしながらステーキを切り始めた。
 
 三人とも都立高校の教師で友人のk君の勤める高校の元同僚達である。他の二人とは初対面なのだが、実は以前都立校の謝恩会で彼らのバンドを見たことがある。

 ずいぶん前だが、謝恩会で教員バンドをやるから見に来てとk君に言われ、部外者が行っても平気かと聞いたら大丈夫と言うので見に行った。
 
 謝恩会のステージまでは時間があったので、k君は私を教員の準備室に連れていき「ここで待ってて」と言い私はコーヒーを飲みながら彼が帰ってくるのを待っていたのだが、その間他の教員が出入りするのである。
 彼は私の事を知り合いが来ると言っていてくれたらしく、いぶかしげな感じで私を見たりはしないのだが

 「kさんとは大学の友達?」とか「出身が一緒?」とか色々聞かれるのである。大学も違うし出身地も違うので「いいえ」と答えるしかないないのだが、「じゃどこで知り合ったの」とか聞かれる。

 まさか正直に「別れた女の友達でそれで知り合った」などと答えるわけにはいかない。
 女とは別れて、その女のおかげで知り合った男とは友人でいるわけである。まあ音楽という共通の趣味みたいなものがあったのだが。

 そうこうしているうちに、k君が迎えに来てくれ、質問責めから解放されたのであった。そして講堂で生徒や、他の教員達の後ろで私は目立たぬように彼らの演奏を見ていたのである。


 そのときのバンドの連中と、薄いステーキを食べていた。彼らの話題は面白く談笑していたのだがその中で初めて聞く言葉があった。
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 言葉にはその職種においてのみ通用するというものがある。たとえば私の前勤めていた会社には「キーハイ」
と言う言葉があった。「じゃ、キーハイにしときます。」と言うと「車の鍵を車の灰皿にいれておきます。」つまり「キー灰皿」の略だった。(車を回送するときの鍵の置き場所が灰皿ということ)

 今の職場の関係で言うと633(ろくさんさんと言う)と言う呼び名がある。
ビールの大瓶の事なのだが、これは大瓶の容量が633mlであることに由来する。「ろくさんさん、10ケース」と言うとビールの大瓶が10ケースということだ。

 633(ろくさんさん)で思いだしたが東京から神奈川を走るR246は通称「にーよんろく」。「にひゃくよんじゅうろく号線で来た」と昔言った友人がいましたが、彼は笑われました。あえて名前は言いません。
 
 私は以前k君が「水曜日はまるしょくだから」と言ったときよくわからなかったのだが今ではわかる。「まるしょく」というのは職員会議の事だった。(そういえば、まるぼーとかマルサとかまるの付く言葉はある。警察関係には通用語が多いようだ。)

 実は私はこの日、また新語を覚えたのである。「あの人は青、○○さんは黄」何だろうと思って聞いてみたら
教職員の組合の社会党系、共産党系の区分けの事だった。

 信号みたいだなと思っていると、2次会ということになり私がとりあえず精算した。ところが何故か1人2000円ちょっとで済んだのである。それぞれビールを三杯頼みステーキを食べていた。ステーキは1800円だったのである。
 
 どうもサービスディかなんかで、食べ物の価格を一定にしていたので、一番高いステーキを頼んだらしい。なるほどと納得し、その後我々は2次会でカラオケボックスと言った人もいたのだが「養老の滝」へ行き、
それぞ三杯づつサワーを飲み、解散した。

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