テスコのアンプ H11・2/16


 夏休みに親戚の酒店でアルバイトをし4万円程のバイト料を得た。バイトが終わった日に金を持って秋田市の千秋公園の向かいにある楽器店に行った。

 ウインドゥにギターアンプが3台ほど並べてある。テスコ、 エーストーン他のはなんだったろうか。
 値札を見るとどれも4万円近くする。
あれだけ働いて手に入れた金が、なくなるのが急に惜しくなったが結局テスコのアンプを買った。縦横50センチくらいだったろうか。15Wくらいだったと思う。

 今だったら必ず音出しをして買うのだが恥ずかしさが先に立ち、ろくに確かめないまま買った。知識がないので店員にもあまり聞けなかった。

 電車に積んで持ち帰りすぐにギターをつないだ。弾きながらボリュウムを上げていく

 しかし期待した音が出ない。すべて目盛りを10までに上げた。しかしマークファーナーのあの音が出ない。ギュイィーンという歪んだ音が出ないのだった。ただキンキンした音が出る。

 これじゃGSだ。歌謡曲だ。ベンチャーズだ。ロックじゃない!

 失望しながらトレモロとかいうノブがあり回すと、エコーの音が延々と続き(いわゆるディレィのおもちゃみたいなもの、私はこのエフェクトを使用したレコードを聞いたことがないが、ベンチャーズとかにはあるかもしれない)なにか気持ちが悪い音だった

 このアンプでトレヴルをカットしベースを上げてもモコモコした音しか出ない!クリームのサンシャイン・オヴ・ユアラヴのウーマントーンは出ないのである。

 クラプトンが初めてアメリカに渡ったときにコンサートの主催者が用意したアンプが全く歪まないアンプで文句をいった話を後に聞いたことがあるが、比べる由もないが
 
 今思うとこれは当然の事なのだった。トムソンのギターがシングルコイルのピックアップ、それにトレモロのエフェクトがついてあるようなアンプが歪んだ音を出せるわけはないのである。

 そこで雑誌をめくっていたらファズという存在を知り、それを買うことにした。修学旅行で京都に行ったのだが、京極の楽器店でで2万円位したと思うがファズとワウが一緒についているのを買った。小遣いはほとんどそれでパーになってしまったが。
 
 ファズをつなぐと確かに歪んだ音にはなったまあとにかくキーンとした音がギーンとした音に変わりそれなりには満足はしたのだがどうも平面的でいい音には聞こえなかったのである。でも大きい音を出すと気持ちがよかった。
バイクのアクセルをあおるのと同じような感じを持っていたものだ。

 三年生になりある日音楽室におかれてあったアコースティックギターで授業の前に、たらたらブラックナイトのイントロを弾いていたところ、Aという同級生がきて、バンドとかやってると聞くのだった。それがきっかけで彼がレッドハウスというバンドでベースを弾いているという事を知る。

 練習テープを聞かせてくれたがジミヘンのコピーやバッドカンパニーの曲が入っており迫力があった。レッドハウスのコンサートも練習も一度ずつ見たことがあるが、秋田市では有名なバンドだったらしい。
 
 実は大学2年のころ東京である音楽事務所の女の子と知り合い彼女に秋田のレッドハウスっていうバンドを知ってると聞いたとき彼女が知ってるといったときは驚いたものだ。

 ベースのAは進路指導で進路はミュージシャンと担任にいい名簿にもミュージシャンと記入されている。

 彼は謝恩会の時にバンドでベースを弾いてくれないかといわれたのだが断った。ギャラをくれるならといったらしいが、プロ意識がもうあったのだろう。

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 次回からは 執行猶予の東京編 をメインに書くつもりです。

予告

 舞台は東京の世田谷、ディスコの帰りに寄った店では野球拳をする美女がいたのだった。
 

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