3.ゴム束ドン
 
 今回はお金の話です。 ベトナムの通貨は「ドン」で紙幣のみです。検索して調べましたら(註-----2001/05/26現在)
現在1円が137ドン、日系企業の事務系給与が月2万円、お米の価格は日本の15分の1、牛肉が10分の1、ハンバーガー、缶ビールが4分の1、高級アパートの月の家賃が30万円(年収より高いです。)日本の「午後の紅茶」の1缶が1000円で日本の10倍、の価格でした。1000円の「午後の紅茶」を飲む人がいるのでしょうか。な〜んか飲みたくなってしまいました「午後の紅茶」

1000ドン紙幣。千円札より一回り小さいです。
 1980年代のインフレ率は700%で1986年のドイモイ政策で落ち着いたとのことです。さらなるインフレを恐れる政府はデノミネーションを実施しないのだそうです。それゆえにどこでも米ドルが使用できました。 ホテルではトラベラーズチェックでのドルの両替は、いくら交渉しても僅かな額か、まったくしないか、でした。
 ドルの両替を希望して「ノー」と言われると、しかたなく3〜5千円相当の両替で2〜3センチの厚さのゴムで束ねたかなり汚いドン札を貰い受けていました。 ゴム束ドンはお財布に入らず、封筒に入れたお札の束を持ち歩く優雅な日々でした。
 
 実際はドンを欲しくない気持ちが両替を少額にし、けれどお札の束はお金を持っている感覚になってしまい、手持ちのドン札をかき集めてもミネラルウオーターや缶ビールが購入できない。自転車を改造したようなベトナムの乗り物シクロ(1ドルまたは10000ドン)に乗れないというようなことがあり不自由しました。

 カードでドル払いのできるホテルやレストランなどは日本並みの価格、市場では4〜10分の1のような価格で、最後まで金銭感覚に慣れませんでした。でもまあ、日本で生涯、円の感覚も良くはならないであろう自分には当然のことではあります

RES-----

 「ゴム束ドンはお財布に入らず、封筒に入れたお札の束を持ち歩く」とありますが私の知人で最初から封筒を財布にしている人がいます。会社に送られてくる郵便物の空いた封筒を切ってセロテープで張り合わせ財布仕様にして、それに紙幣を入れているのです。

 この人は裕福な家に婿養子に入った人で金に不自由する事は全くないのですがレストランなどで宛名の入ったよれた封筒財布から万札を取り出したりするものですから、レジの女の子が驚いた顔をします。 私は慣れましたから平気ですが一緒にいて恥ずかしいと思う人も当然いますね。
 またこの人は社員旅行にカバンを持ってきたことがありません。フィッシャーマンジャケットみたいなものを着込みそのポケットにパンツを一枚だけ入れて後は手ぶらという人なのです。社員旅行の写真を見てみるといつも同じ服装をしています。
 続く

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