1984.10.29
「佐野元春サウンドストリート/音楽図鑑特集/ゲスト坂本龍一」
| 10/29放送 |
ゲスト・坂本龍一 |
| 曲名 |
アーティスト名 |
収録CD・番号 |
| チベタンダンス |
坂本龍一 |
MDCL-1243「音楽図鑑完璧盤」 |
| レプリカ |
坂本龍一 |
MDCL-1243「音楽図鑑完璧盤」 |
| 森の人 |
坂本龍一 |
MDCL-1243「音楽図鑑完璧盤」 |
| 羽の林で |
坂本龍一 |
MDCL-1243「音楽図鑑完璧盤」 |
| パラダイス・ロスト |
坂本龍一 |
MDCL-1243「音楽図鑑完璧盤」 |
| トリビュート・トウ・NJP |
坂本龍一 |
MDCL-1243「音楽図鑑完璧盤」 |
| チベタンダンス12インチバージョン |
坂本龍一 |
MDCL-1243「音楽図鑑完璧盤」 |
放送概要など
「 」内は坂本龍一氏、佐野元春氏コメントの抜粋。
それ以外は榛野まなみ(アルコ堂)の解説です。
佐野元春(以下佐野と略)「さて今日は素晴らしいゲストを迎えています。YM
O散開後ソロとして独立、今月ニューアルバム音楽図鑑をリリースしたばかり、
いつもこのサウンドストリート火曜日のDJをしています。
もう誰か気づいたかな。今日はゲストに坂本龍一さんを迎えています。」
坂本龍一(以下坂本と略)「こんばんわ」
佐野「新しいアルバム音楽図鑑のミュージシャンの顔ぶれを知りたいんだけど」
坂本「いつも手伝ってもらっている元YMOの二人と、大村憲司くんなんかもら
ってもらっているんだけど、珍しいところではトランペットの近藤くんとかね。
ビルラズウェルとやっている、ローリーアンダーソンと来日したデビッド・バン
ティーゲムとかね。珍しいところだと、ひばり児童合唱団とかもいます。
ギタリストで山下達郎くんが加わっていたりとか、結構多彩です」
佐野「ミュージシャン決定というのは、このアルバムを作るどのくらい前から?」
坂本「ベーシックはほとんど自分で作っているので、ここにギターが欲しいとか、
ここにサックスが欲しいとか、完全にオーバーダブで作っていくから、もう今」
すぐ欲しい、すぐスケジュールとってという感じ。思い付いた一週間後とか、
人によっては次の日とか。外国の人はたまたま仕事で来ていたミカドのグレゴリー
が来た時とか呼んで」
佐野「今回のアルバムは、ベーシックを作る時と、ダビングを人に頼む時と、
どっちが長かったですか?」
坂本「やはり、骨組みを作る時間が長かった」
佐野「だいぶ時間がかかったって聞いたんだけど」
坂本「うん、期間は一年八カ月なんだけど。曲をたくさん(35曲かな)作っち
ゃったんで。今回のシリーズの前にも発表していなかった曲が10曲あったので、
そこからも少し入っているんですね」
佐野「例えばYMO時代に発表しようとしていた曲も、多少アイディアを変えて
このアルバムに入っているというのもあるのですか?」
坂本「YMOに発表しようとした曲はないんだけど、いずれソロアルバムで発表
しようと作っていた3年前の曲とか、そういったものは入っています」
佐野「曲のことなんだけど、1曲目にチベタンダンスがきていますが、これにつ
いては、12インチバージョンがありますが、あらかじめ7インチでリリース
することは考えているんですか」
坂本「これは考えていないです。ボーナスシングルのために作ったバージョン」
佐野「他のアーティストがするようにシングルカットは?」
坂本「今回はしないです」
佐野「その辺の話を聞きたいんだけど、まずアルバムからチベタンダンス」
1曲目「チベタンダンス/坂本龍一」
佐野「ぼくの手元にこのアルバム1曲1曲毎に自分自身による創作ノートという
のがあって、なかなか想像力をかき立てられるようなコメントがかかれているん
だけど」
坂本「映像的でしょ」
佐野「このノートのチベタンダンスを読むと、ここニューヨークの夜。暗い部屋
ぼくはタキシードを着てピアノを弾いている。ローソクのあかりの中にアジアの
様々なダンスが波打っている。アジアの森、ユーラシアの森。これはもちろん
坂本さんがノートしたものでしょ」
坂本「そうです。レコーディングしていく中で、そのような映像とか、言葉が出
てくるわけですよね。それを書き留めて。実はアルバムジャケットのコンセプト
になっているんですよね。これはその一部なんですけれど」
佐野「今ラジオを聞いてもらっている人に見えないのが残念だけど、ブラック&
ホワイトの写真。坂本龍一さんがタキシードを着てピアノの前に座っている。
そして後ろの方の影に大きなアリが」
坂本「ぼくの影がアリになっているこれもシュールな昆虫たちがいるわけですね」
佐野「曲を作る際に、あらかじめある程度のビジュアルというか、絵みたいなも
のはあるわけですか?それとも曲を作る過程においてビジュアルが出てくるのか。
絵と音楽の関係なんだけど」
坂本「逆に聞きたいんだけど、ぼくの場合は音のモチーフが先行しているんです。
ほとんどの場合。だから言葉との関係もそうなんだけど、音が先なんです。佐野
くんなんかはどうですか」
佐野「ぼくは結論から言うと言葉が先かな?」
坂本「言葉による世界」
佐野「でも、けして言葉だけが完結するものじゃないからね。そこにリズムなり、
メロディなりをつけていって、ひとつひとつの言葉を活性化するというような、
アプローチの仕方ね」
坂本「言ってみると音がフォローしているわけ?」
佐野「音、リズムが言葉を助けているのかな。というのは、もともとぼくは歌う
人間だから。そこが坂本さんと違う一点なのかも知れない」
坂本「これは、全くね、どっちが良い悪いじゃなくてね、同じ音楽といっている
けれど、歌われる音楽と器楽の音楽とはね、かなり違うものじゃないかとぼくは
いつも思っていたんだよね。
実際、西洋でもルネッサンス以前までははっきり分かれていて、実は器楽の方が、
位が下だったんですよね。歌が最初にあってね。歌っていうのは必ず宗教音楽だ
からね。当時は神との交信とかそういうものでしょ。器楽の場合はその歌のメロ
ディを楽器でマネするって一段下の音楽だったのね。それがルネッサンス以降、
変わってきたという感じなの」
佐野「レコーディングの現場なんかで気がつくんだけど、アレンジャーとして活躍
している人が曲を作るとメロディがとても器楽的っていうか、人間の声が生きる
というより、楽器で演奏した時が生きるというイメージの曲が多いんだけど」
坂本「それはぼくも感じる。だけど最近の曲っていうのはかなり器楽的で、ほと
んどアレンジャーが作っているような曲が多いでしょ。非常にパターンがコラー
ジュされていてね。そういう傾向があるね」
佐野「日本の歌謡曲を見ているととてもコラージュという感じがしますね」
坂本「ある意味じゃ、とてもポップだという。ヒップというか、そういう感じ」
2曲目「レプリカ/坂本龍一」
曲が流れる中で対談が続く
佐野「YMO散開後、自分のレコード会社MIDIというのを開設するんだけど
これは同じミュージシャンとして、自分のレーベルを作るっていうのに興味があ
るんだけど」
坂本「佐野くんはどうなの?」
佐野「原盤は他のところに任せて、自分で好きなように作ってレコード会社にっ
て感じ。このMIDI発足した理由とか、これからやっていく内容は?」
坂本「実はね、YMOはあるレコード会社に所属していたから、ぼくもそこに所
属していたんだろうと思われがちなんだけど、一度もレコード会社と専属契約し
たことがないんです。ずーと一発一発渡り歩いてきてね。
つまり既成のレコード会社と心中したくないというのがあって。どこにも所属し
たくないという願望がとても強くてそれで、その結果として自分でメディアを作
ってしまったという感じなんですね。より自由にスピーディーに」
佐野「まず第一段として自分が出ていくという感じ?」
坂本「ええ。結局自分のキャラクターとか、自分の名前とか、今度道具化してい
くのかな。何のためかといったら、より自由でいたいためといった感じかな」
佐野「他のアーティストを引き入れるというような構想とかこの先あるんですか」
坂本「そうですね。MIDIっていうレコード会社には2つのレーベルがあって
一つはスクールっていうレーベル、もう一つはディアハートっていうレーベルが
あって、ディアハートには大貫妙子さんとかEPOとかムーンライダースとかが
いるんだけど、とりあえずスクールの方はぼくだけで、多分来年の頭ぐらいには
新人の人が出てきますけど」
佐野「それは坂本さんのプロデュースで?」
坂本「プロデュースっていっても、スクールとしては自分でプロデュースできる
人に来て欲しいのね。ぼくが上からカラーを塗っていくんじゃなくて自分でプロ
デュース能力がある人が集まるという」
2曲目「レプリカ」ここまで
3曲目「森の人/坂本龍一」
曲が流れる中で対談が続く
佐野「スクールっていう響きはいいものがあるんだけど。例えば寄り集まりとい
う言葉でいうと、イギリスの方のグループでスタイルカウンシル、スタイル会議
って訳しちゃうんだけど、あれもスクールと共通したイメージ、寄り合わせのニ
ュアンスを見るんだけど」
坂本「まあ、学校っていう意味なんだけど。
学校ってね、今は悪いイメージがあるでしょ。イヤな先公がいて、校内暴力があ
って、管理があってていうような暗いイメージしかないんだけど、実はいい面悪
い面っていうのもたくさんあってね。情報交換のスピーディーなこと、いろんな
階層の人が集まっていること、いっぱいあるんだけど、かなり楽しかったんじゃ
ないかなと思うの。
例えば、夏休みが終わりそうになって、学校が始まりそうになると、なんとなく
うきうきするとか、自分たちの体験を早く友達に話したいとか、色々な情報のネ
ットワークがそこに出来ていたんじゃないか、かなり面白い状況がそこにあった
んじゃないか。アーティスト同士がそういう関係になっていけたらと」
佐野「そうするとそこに集まってくる人は上下関係もないし、友達の関係ってい
うか」
坂本「もちろん趣味なんか違っていいわけ。ぼくがコントロールするわけじゃな
いから。ぼくもスクールの一つのメディアなんです。どんどんぼくの名前なんか
も利用してくれて育って欲しいという感じですね」
佐野「坂本さんが一つのメディア、あるいは水路になるということですね。
坂本さんの活動を見ていると、自分のレーベルをもったり、活字というメディア
を利用して何か発表したり、自分がパブリックに遡及していくにあたって、活字
と電波の二つのメディアを手にいれているわけだけど、それを今後どのように使
っていくのか興味があるんだけど」
坂本「この人生で達成すべき目標とか目的ってぼくは持っていないわけ。
人間なんていう一種の動物が意識というか前葉頭のコントロールで何かに向って
いくなんてことをぼくは信じていないわけ。むしろ非常に多様な生命体の集まり
だと思っているわけ。だから意識なんてその表層の部分にすぎないしね。自分の
脳なり、身体のオートマティックな活動を完全に全肯定してあまり制御していな
いのね。だからどうなるか全然分からない」
佐野「例えば音楽をやめてアフリカにいってしまうことも」
坂本「映像作家になってしまうかもしれないし。それはかまわないというかね」
3曲目「森の人」ここまで
4曲目「羽の林で/坂本龍一」
曲が流れる中で対談が続く
佐野「太極拳には音楽と通じるものがある。ゆったりと流れるリズムの中で、微
細に錯綜するエネルギーが一瞬静止したような、緊張をたくわえている。それは
無数の昆虫の多様体でもある」
坂本「非常に抽象的なんですけれど、タオっていう思想が中国にあるでしょ。
で、かなり面白いものがあって、一見静止しているように見えて、非常に濃密な
エネルギーが錯綜しているようなイメージがぼくは好きなんですけど。
この曲がそれを実現しているかどうかは疑問なんですけど」
4曲目「羽の林で/坂本龍一」ここまで
5曲目「パラダイス・ロスト/坂本龍一」
曲が流れる中で対談が続く
佐野「ア トリビュート N.J.Pはナムジュンパイクに捧げられた曲というこ
となんですけど、ナムジュンパイクとコラボレーションがあったということを聞
いたんですけれどどんなことをやったんですか?」
坂本「一つは六月にナムジュンパイクが来た時に、もうなくなってしまったピテ
カントロプスというところでナムジュンパイクのために、7、8人のアーティス
トが集まってパフォーマンスをやったということで、直接話す機会があったんで
す。そこでビデオを作らないかという話になってきた。実は今もやっていて、東
京でぼくが素材を作って、それをNYにもっていって、今度はパイクがコラージ
ュしてビデオクリップが出来るんです。音はアルバムの中から3曲ぐらいサンプ
リングして作るんです」
佐野「ナムジュンパイクに興味を持ったきっかけは?」
坂本「60年代後半のコンセプチャルアートとかポップアートがかなり流行った
時代があってその頃ぼくは高校生でずいぶんアートに興味があったのね。美術手
帖とか読んでいてあのへんのアバンギャルドなアーティストの中では唯一といっ
ていいほど、東洋人で非常に親近感があって、ルックスもかっこよくて。
もともとマルシェル・デュシャンとかジョン・ケージとかの流れを汲むダダイス
トですよね。言葉による表現もとても哲学的で鋭いし、しかもやっていることが
ビデオアートということで、今やっていることと変わらなくて、かなり早かった
人という感じ」
佐野「坂本さんの音楽とナムジュンパイクの融合というのはとても興味があるん
だけど。あらかじめ東京でいくつかのイメージを撮って新しくナムジュンパイク
の新しいイメージと合体させたところぶ何か作品ができる。そうするとナムジュ
ンパイクから出てくる期待しない何かというものが出てくるわけですよね」
坂本「ぼく自身が想像できなて切り口というものがあると思うんで。実際その5
分くらいの音楽もカットアップして別の音が入っているという感じ。
環境ビデオというと非常にたゆとうというかきれいな映像゛あまり変化なく続い
ていくけれど、この場合もっとアグレッシブになるんじゃないかと」
佐野「今、日本で売られているような環境ビデオ的なものではない」
坂本「ちょっと雰囲気は違うと思う」
佐野「ぼくはNYにいたときにナムジュンパイクと仕事をしていた、ジョンサン
ボーンというビデオアーティストと仕事をしたんだけど、一つ難しい問題があっ
た。それは言葉ということなんだけど。
曲自体はタイトなヒップホップで、カット割りなんかはつけやすかったんだけど、
内容的な部分でいうと愛をこめてコミュニケーションブレークダウンというフレ
ーズ。それがどうしても西洋のメンタリティでは理解できないとていうところで
かなり長い議論になっちゃった」
坂本「それは言葉の一小節一小節ディスカッションしたわけ?」
佐野「やらなくちゃいけないことだと思って英訳して、一節一節説明した。おも
しろかったけどね。結局愛をこめてコミュニケーションブレークダウンを分から
ないかっていうと、日常生活の中でぼくらのメンタリティでいうと、相手の中に
自分を見るということを無意識のうちにやっているでしょ。だから愛をこめてと
いう複雑なニュアンスを情感として感じることができるわけ。
彼らの場合は個が独立しているから、なぜコミュニケーションブレークダウンを
するときに愛をこめるのかと」
坂本「それは矛盾だよね。英語の翻訳でいうと」
佐野「坂本さんの場合、言葉というものは入ってこないんでしょ?」
坂本「そうだね入ってこないかな。言葉がない分、遊べるという感じかな。
音と映像というのは、音にどんな映像がついてもほとんどあってしまうものなの
ね。それはCMなんか作っている経験からだいたいあってしまうものなんです。
恐ろしくあわないということはまずない。だから自由度が広い分価値の高いもの
を作るのは難しい。色々な可能性があって同じ曲でも多くのものが作れる」
佐野「坂本さんのノートの最後に、ナムジュンパイクのタオ的嘲笑が記憶から去
らないということですが、タオ的嘲笑坂本さんの目の前でやったわけですか」
坂本「笑ってましたよ(笑)」
6曲目「トリビュート・トウ・N.J.P/坂本龍一」
佐野「曲の間に聞いていたんだけど、このアルバムの後にニューシングルを出す
ということで」
坂本「このアルバムはアルバムとして完結してここからシングルカットはしない
んですけれど、純粋にシングル用にレコーディングしているんです。それはトー
マスドルビーとビデオを作るんでそのためのシングル」
佐野「それは映像だけでなく音楽にもトーマスドルビーがかかわるということ?」
坂本「主としてヨーロッパ、アメリカ向けにと考えているので、日本語の部分、
英語の部分があって英語の部分をトーマスが作ろうということになった。ボーカ
ルもやっていいよというように話しが大きくなってきて実現するとかなり面白い
ものが出来ると思う」
佐野「彼のレコード会社との問題をさっそく解決しなければいけませんね(笑)」
坂本「さっそくMIDIレコードの活躍が(笑)」
佐野「ぜひ実現してください。
このアルバムのプロモーションのためのツアーとか、個人的なパフォーマンスの
予定は」
坂本「ライブの問題ですよね。極端に言えばボーカリストだとギター一つでもで
きるわけで、ぼくの場合サウンドそのものがぼくの表現だからこれをステージで
再現するのはかなり大変なことで。もちろんテープとか使えばすぐ出来るけどな
るべくなら使いたくない。集まったミュージシャンの個性で良いものが出来たら
いいなと考えているけれど、メンバー集めが大変だよね。日本人だけじゃないだ
ろうし。
実現するのはかなり困難。今回は考えてないです」
佐野「ライブなんかでやる場合レコードにかなり近い形でやるのか、ミュージシ
ャンの即興性を優先させるとかどう考えています?」
7曲目「チベタンダンス(12インチバージョン)/坂本龍一」
曲が流れる中で対談が続く
坂本「具体的にいうとレコードの音そのまま再現するんだったら、レコードをそ
のまま流せばいいんであって意味ないと思っている。
それぞれの曲をやったとしても全然違って聞こえるようにアレンジされて、その
場に集まったミュージシャンが素材を元にパフォーマンスしていくというか、曲
はトリガーに過ぎずパフォーマンスが面白ければいい。
カーラ・ブレイという人がいるんだけど、彼女がやっているステージプレーなん
か割りと理想的。個性がぶつかっているんだけど、それぞれ生きている。総指揮
者がカーラ・ブレイでコーディネーターなわけ」
佐野「ステージの上でも坂本龍一が水路になるというわけですね」
坂本「けっしてテクニックの競い合いにはならないということ。もう一つレコー
ドの再現ではないもの。レコードの再現ならいっそロボットでも置いた方がいい。
最近ぼくはピアノ弾けるようになったし(笑)」
佐野「今聴いているのはボーナスシングルのチベタンダンスですね、どういう風
に変わっているんですか」
坂本「ミキシング、一種のダブというかヒップホップスクラッチ。レコードの素
材を利用して作ってみた」
佐野「シールドという写真集で、坂本さんが自分に当てた手紙を読んだことがあ
るんだけど、例えばあれを書いたのはYMOが散開してすぐ直後?」
坂本「今年の1月くらいかな?」
佐野「自分を葬るような内容だったんじゃないですか。今後、坂本さんの詞とい
うものが独立して活字として発表されるということは?」
坂本「本本堂で一応予定しています。詩集といっても普通のものではないもの、
あるいは夢日記みたいなものになるかもしれないし、自分にあてた手紙になるか
も知れないし、歌詞もあるだろうし、なんか分けわかんないもの作りたいですね」
佐野「今日は坂本龍一ニューアルバム音楽図鑑から、チベタンダンス12インチ
バージョンのこの曲を聴きながらお別れです。今日来てくれてありがとう」
坂本「どうもありがとう」
佐野・坂本「おやすみなさい」
坂本、佐野対談はいかがだったでしょうか。
今回のサウンドストリートは号外として、佐野さんのサウンドストリートに坂本
さんがゲストでやってきた回をお届けしました。
それにしても、テープ起こし、ワープロ化が大変でした・・・。
坂本さんの対談相手がしゃべりが早い佐野さんだったために、大幅に字数がオー
バーしているという・・・。時間もかかりました。
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