1983アルコ堂メディア日記
12月下旬分


このページは未森幸月がその日体験したメディアを紹介するものです。

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1999.12.21(火)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
BOOK

「ふたりはいっしょ」
「ふたりはともだち」


2冊の本を読んで味を占めたせいで、 もう2冊を発見即刻購入。 初期作品ということもあり、 少々締まらない部分もないわけではないが、 それでもいわゆる味がある本になっている。 特に、後者に収録されている「おてがみ」が最高にいい。 何といっても四日間もじっと待っている二人がいい味。

作者は1987年に亡くなっているが、 作品はこうして生き続けるというのは、 作者にとっても作品にとっても至福的なことではないだろうか。 多分永遠に生き続けていくのだろうから。 というものの、声高にいい作品だから読んでとはいいたくない。 多分、心の琴線にふれるものを感じた人が、 静かに引き継いでいくものなんだと思うから。 それはおそらく形のない「何か」。 そして、その何かを確かに自分も引き継いだということ。 それだけで幸運なのかもしれない。

殺伐としたニュース、情報が垂れ流されて 消費され続けているけれど、 こういう作品が静かな潮流として心の中に 生き続けるということは、 必ずしも今という時に対して 悲観しなくてもいいのではないかと思わせる。


今日のひとこと:
121刷って一体。


・1972年11月10日第一刷発売
「ふたりはいっしょ」
・1977年11月10日第一刷発売
「ふたりはともだち」

LD

「ウルトラマンガイア全7巻」


ついに完結。一年に渡る我夢の物語がとうとう終わってしまった。 そして同時に3作続いた第一期平成ウルトラシリーズの終焉でもある。 感慨深いものがあって今は言葉がない。 ただ言えるのは内容や質、マニア向け過ぎるなどの意見もあるけれど、 今はほぼリアルタイムでこの作品が体験できたことを幸運に思っている。

この作品で一番の収穫は「希望」を描いたということではないか。 エヴァ的な表現で退廃した現在の空気感を描くことも確かに有効かもしれない。 確かに今という時代を描くとするならば、そういう方法論は有効だし、 正しいのかもしれない。 しかし、しかしである。 楽天的な結論だったかもしれないが、根拠のない理不尽な不幸に対しても 人間は立ち向かっていけるということ。それをいわゆる子ども番組で言い切ってしまったこと。 個人的にはそれを評価したいと思う。

今は駄目かもしれないけれど、 この作品を幼年期に見た世代に期待したい。 自分たちもそうして過去作品にふれてきたし、 リアルタイムでは分からなかったことも、 大人になってからその意味を知ったのだったのだから。

さて、自分には何が出来るのか。


今日のひとこと:
次はDVD化か…。


・1999年12月18日LD発売
「ウルトラマンガイア」

本日聴いたその他の音楽 CD
BGM/YMO
冬の音。

本日のメモ
1983年12月21日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

特になし



1999.12.22(水)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
BOOK

「うるさい日本の私
/中島義道」


バス・電車、デパートから駅の構内、物干し竿の宣伝まで、 けたたましくスピーカーががなりたてる、この日本。 いたるところ騒音だらけ。我慢できない著者は、 その製造元に抗議に出かけ徹底的に議論する。

が、空しい戦いから浮かび上がったのは、 他人への押し付けがましい優しさを期待する日本人の姿だった。

日本社会の問題点を意外な角度からえぐる「戦う大学教授」の怪著。

洋泉社から刊行されていた本が文庫化されたもの。 もちろん、洋泉社版も所有。 これは最近文庫化されたので比較的手に入りやすい。 サウンドスケープデザインにただならぬ興味があるのだが、 この著者の気持ちも分からないわけではない。むしろ大いに共感。

職場などで休憩時間の音楽に辟易している人には、大いにオススメしたい。<自分か。 聴きたくもない音楽を職場で一日五回以上聴かされる苦痛が分かる人、 人の車に乗りたくない理由が音楽にある人、 店の音楽が苦痛な人等など音による公害に辟易している全ての人に。


今日のひとこと:
音楽は自分の好きなものを、自分の時間に集中してたくさん聴きましょう。


・1999年12月1日発売
「うるさい日本の私/中島義道」

本日聴いた音楽 CD
ワークス/坂本龍一
選曲が本当いい。

本日のメモ
1983年12月22日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

BOOK/大江戸仙花暦/石川英輔/講談社
BOOK/うるさい日本の私/中島義道/新潮文庫



1999.12.23(木)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
CD

「DO YOU BELIEVE IN MAZIK/スーザン」


アルバム「音楽殺人/高橋幸宏」が好きな人は絶対気に入る一枚。 50〜60年代のポップスが好きで 80年代初頭のテクノポップに心酔している全ての人に捧げたい、 まさに傑作アルバム。 1992年にはCDとして復刻されたが、現在は廃盤の模様。

高橋幸宏氏の作品はもちろんのこと、坂本龍一、細野晴臣両氏の作品も収録、 彼らの良質なポップ感覚が全面に出ているため、 ポップな<裏>YMOとしても聴くことができる。 (時期的には「増殖」「B2−UNIT」!が発表されている)

なんて充実したなおかつ新しい可能性に満ち満ちた時代だったのだろうかと思わずにはいられない。


今日のひとこと:
細野氏の作品「AH! SOKA」が非常に好き。


・1980年9月21日発売
「DO YOU BELIEVE IN MAZIK/スーザン」

本日聴いた音楽 CD
THE SOUND OF 70S/砂原良徳
コンセプト+音響派。もう好み。

本日のメモ
1983年12月23日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

特になし



1999.12.24(金)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
CD

「WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS/V.A」


高橋幸宏、細野晴臣、上野耕路、大貫妙子、越美晴、立花ハジメ、 戸川純、ムーンライダース、ピエール・バルー、伊藤銀次などの アーティストによるクリスマスをテーマにしたアルバム。

この時期になるとクリスマスソングがあふれ辟易することが多いが、 このアルバムはそういう嫌な気分にならず、純粋に良質なポップスが楽しめるアルバムとして愛聴している。 ただし一年を通じて聴くのはたった一日だけ。 個人的には別にクリスマスは特別な日ではないのだが、 逆に言うならばこのアルバムを聴くことが出来る特別な日といえるかもしれない。

「失ってしまったあの頃のクリスマスの気分にあふれたアルバム」。 一口でこのアルバムの魅力を語るならば、そういう類のアルバム。


今日のひとこと:
解説は1983年発売サウンドール12月号を参照のこと。


・1983年11月21日発売
「WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS/V.A」

本日聴いた音楽 CD
東風(BTTBヴァージョン)/坂本龍一
この曲が入っていることにより通常盤の方が断然いい。

本日のメモ
1983年12月24日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

CD/ミラノ/竹村延和
CD/BTTB/坂本龍一



1999.12.25(土)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
CD

「イーティン・プレジャー
/サンディー」


スーザンとくればもちろんサンディーを忘れてはならない。 このアルバムは文字どおり彼女のアルバムの中でもベストだし、 細野晴臣氏がプロデュースしたアルバムの中でも、 一、二を争う出来ではないかと思う。 (現に当時の細野氏インタビューでも、全力を尽くしたアルバムと述べている) 東京発海外モノという印象を受ける。

中でも細野氏の作品「ZOOT KOOK」が特にいい。 スーザンに提供した「AH! SOKA」と同じように、 いかにもこの時期でしか生まれ得ないテクノポップ作品に仕上がっている。 細野晴臣氏が全力を尽くし、演奏でYMOファミリーがバックアップしているという YMOファンにとって理想的な一枚。

それにしても1980年はYMOファンにとって恐ろしく充実した年だと、 自作年表を見ては驚嘆している次第。この勢いは凄いものがある…。


今日のひとこと:
名曲「JIMMY MACK」に思わず涙。


・1980年7月21日発売
「イーティン・プレジャー/サンディー」

本日聴いた音楽 CD
ビタミン/電気グルーヴ
記念碑的作品ということで。
CD
幻想曲〜星への誘い/松武秀樹
素朴な仕上がりだけど未来を感じる。

本日のメモ
1983年12月25日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

特になし



1999.12.26(日)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
CD

「いつだってビューティフル
/シーナ」


サンディーとくればもちろんシーナも忘れてはならない。 このアルバムも細野晴臣氏によるプロデュース作品。 シーナ&ザ・ロケッツとは違ったアプローチで、 シーナの魅力的な声を活かしている。

何度もメディア日記で書いているように思うが、 この時期彼ら(細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一)がプロデュースしたアルバムは、 ほぼ外れがない。どのアルバムも時にオーヴァープロデュースと言われそうなほど、 クォリティーが高い。ゆえに、10数年経過した今聴いても全く古くなっていない。 ポップスのツボを抑えているというか、 長い間の音楽蓄積が惜しげもなく投入されていると言う方が正しいのかも知れない。

この時期の活動についてYMOとしての派手な部分が語られがちなのだが、 プロデュース作、作曲活動といった部分に対して、もっと評価してもいいのでは、と思わずにいられない。

細野作品はもちろんYMOとしての作品もあるが、 高橋氏から提供された2曲が印象深いため、 全体的なイメージが細野氏ではなく、高橋氏の印象が強い。

こういうクールでグッとくるアルバム、2000年には聴きたいものである。


今日のひとこと:
「シャネルの5番のオン・ザ・ロック」
恐ろしくいいです。まさにポップスの王道。


・1982年12月16日LP発売
「いつだってビューティフル/シーナ」

本日聴いた音楽 CD
アフターサーヴィス/YMO
気がつけば1983年12月22日
散開から16年経過。

本日のメモ
1983年12月26日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

NOVELS/天魔の羅刹兵/高瀬彼方
CD/38カラット・コレクション/プリファブ・スプラウト



1999.12.27(月)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
CD

「38カラット・コレクション
/プリファブ・スプラウト」


デビューから「アンドロメダ・ハイツ」までの最新2枚組ベストアルバム。 38曲収録されている上、 価格が2,625円というのはかなりお安いのではないかと。 ゆえに未発表曲が2曲というのは仕方がないのかも知れない。 ディスク1はシングルリリース曲収録、ディスク2はいわゆる名曲を集大成したディスク。

こうして曲をまとめて聴くとバディ・マクアルーンの ソングライターとしての才能が尋常ではないことが分かる。 新しくはないけれど、いつまでも古くならないということが。

個人的には「ラングレー・パークからの挨拶状」 「ヨルダン・ザ・カムバック」の2枚のアルバムのコーラスのエコー処理が 気に入っている。

いずれにしろ、日本では爆発的なヒット曲こそないものの、 隠れた名曲を輩出するバンドとして長く名前を残すのは確実だと思う。


今日のひとこと:
しかし、何故この時期にベストアルバム?。


・1999年12月18日CD発売
「38カラット・コレクション
/プリファブ・スプラウト」

本日聴いた音楽 CD
アフターサーヴィス/YMO
気がつけば1983年12月22日
散開から16年経過。

本日のメモ
1983年12月27日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

特になし



1999.12.28(火)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
CD

「ジャンヌ・ダルク
−オリジナルサウンドトラック
/エリック・セラ」


サウンドトラックアルバムを聴くのが楽しみなアーティストは本当に限られている。 優れた音楽家はたくさんいるし、素晴らしいスコアもたくさんある。 しかし映画を見なくても単独で楽しめるサントラを作るアーティストというのは かなり絞られてくる。個人的にいうならば、現在2人。 坂本龍一氏と本作を手がけたエリック・セラ。

バーナード・ハーマンの音楽も捨て難いのだが、既に亡くなっているため、 新しい音楽にふれることは不可能だし、巨匠エンリオ・モリコネはいかんせん出来不出来が激しい。 その他にも好きな音楽家がいないこともないのだが、 音楽だけ単独で聴いた場合、この二者にはかなわないような気がする。

彼らの映画音楽だけはCDが発売された時点で購入するよう心がけているし、 音楽が肌にあった場合には映画も見にいき、 劇場で実際に音楽と映像がシンクロしている様を楽しむことにしている。

今回、セラは150人のオーケストラとコーラスに挑戦している。 シンセでお気軽な感じで作る映画音楽が好きなのだが、 この重厚で壮麗なサウンドも魅力的では、ある。

エリック・セラはやはりリュック・ベッソンとのコラボレーションが似合うと改めて思う。 確かに他の監督作品の音楽も手がけるし、独特の音楽も展開するのだが、 やはりこの二人にはかなわない気がする。 それは空気感のようなものといってもいいかも知れない。

次回作はどうやらソロアルバムになるらしいが、 映画音楽も楽しみにしたいものだ。 なにしろ、数少ない単独で聴ける映画音楽を作り出すことができる、 数少ない貴重な存在の一人なのだから。


今日のひとこと:
ソニーさんはいいサントラを確保するのが得意のようで。


・1999年11月26日CD発売
「ジャンヌ・ダルク−オリジナルサウンドトラック
/エリック・セラ」

本日聴いた音楽 CD
LUNATIC−MENU/一風堂
ファースト、セカンド、サードアルバムCD化望む。
<全部か。

本日のメモ
1983年12月28日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

CD/ジャンヌ・ダルク−オリジナルサウンドトラック
/エリック・セラ



1999.12.29(水)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
CD

「プラチナ・リパブリック
/プラチナ・KIT」


文字通り「明るくポップに弾けてく」という言葉がしっくりとくる彼らの音楽。 このファーストアルバムとセカンドアルバムを残して解散したものの、 そのポップインズな感覚は10年以上経過した今でも確実に残っている。 アルバム冒頭を飾る「WORLD GAME」は、 これぞポップス!という気分を大いに盛り上げてくれる。

セールス的には今ひとつだったらしいが、 そんなことは置いておくとして、 80年代後半に彼らの音楽をリアルタイムで聴くことができたことに 感謝したい。


今日のひとこと:
本間哲子さんのソロアルバムも
なかなかいい出来だったのですが。


・1989年9月21日CD発売
「プラチナ・リパブリック/プラチナ・KIT」

本日聴いた音楽 CD
ミュージック・フォー・エアポーツ/
ブライアン・イーノ

本日のメモ
1983年12月29日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

BOOK/ユートピア旅行記叢書12
−海底の国と地底の国



1999.12.30(木)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
CD

「カヴァティーナ/村治佳織」


昨年末の西村由紀江さんに引き続き、 今年末は村治佳織さんで締めくくることになりそう。

彼女もクラシック畑だけで活躍する感じではないというところが、 西村さんとの共通点の一つなんだろうと思う。 もっとも西村さんはピアノ、彼女はギターなのだが、 双方真剣に音楽に取り組んでいる部分は評価するべきだと思う。 まずはこの後の活動に関して大いに期待したい。

ギターといえば、YMOが音楽の原体験としてあるためなのか、 弦楽器の音というものが耳に入ってこない。 というもののベースは大丈夫なのだが。これは、細野晴臣氏のおかげだと思う。 YMOファンには「パブリック・プレッシャー」は好きなのだが、 渡辺氏のギターが収録されている「フェイカ・ホリック」となると、 苦手だという説明で分かってもらえるような気がする。 とにかく、ギターの音が耳に入ってこない。

この村治さんCDも2000年に収集することになりそうな予感が…。


今日のひとこと:
ジャケット写真の画質が悪いけど…
これって故意?


・1998年11月21日CD発売
「カヴァティーナ/村治佳織」

本日聴いた音楽 CD
音楽図鑑/坂本龍一
もはや定番。

本日のメモ
1983年12月30日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

CD/カヴァティーナ/村治佳織



1999.12.31(金)

メディア・タイトル 感想(その日の気分)・備考など
CD

「天魔の羅刹兵 一の巻
/高瀬彼方」


1543年、種子島に伝来したのは鉄砲だけではなかった!?。 大胆な仮定の下、戦国時代が全く新しい様相を見せる。
−最新式兵器「種子島式・羅刹兵」を駆り、怒涛の進軍を開始する第六天魔王・織田信長。 羅刹の蠢く戦場で、勝家が吠え、秀吉が策を廻らし、光秀が独り士道を求める。 俺たちの戦国物語がとうとう登場した。

ということで、あの京極夏彦先生も推薦している本書。 様々な意見もあるだろうけれど、 ぜひ映像化してほしい作品だと思う。 ねがわくは特撮で。


今日のひとこと:
ダンバイン?。


・1999年10月5日第一版
「天魔の羅刹兵 一の巻/高瀬彼方」

本日聴いた音楽 CD
BTTB/坂本龍一
1999年はこのアルバムで締める。

本日のメモ
1983年12月31日カレンダーはこちらへ


・本日購入した物

特になし





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