伝言板168
デモテープ特集のこと


赤羽 誠さん

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私が中学3年のとき、東京から転校してきた級友が
「水曜日のNHKFMサウンドストリートは面白いから聞いて みろ」
と言ったのがきっかけで、サウンドストリートを聞き はじめました。
最初は甲斐氏の放送だけ聞いてましたが、
YMOの坂本氏が放送していることに気が付き、
坂本氏の 放送も聞くようになりました。
毎週、120分テープの片面に甲斐氏の放送、
もう片面に 坂本氏の放送を録音して繰り返し繰り返し聞いていたものです。
(サウンドストリートの次に放送していた「二人の部屋」も 楽しみでした。)

デモテープ特集に注目したのは、第5回目のデモテープ特集 からです。
私も、少ない小遣いから90分とか120分のカセットテープを 買うのに苦労していましたが、
デモテープ特集だけは欠かさず 録音して保存していました。
デモテープ特集も繰り返し聞いて楽しんでいましたが、
そのうちに、楽器も無いし、知識や技術も無いけれど、
一発芸的な物なら自分にも何かできるんじゃないかと
考えるようになりました。

はじめてデモテープを作ったのは1984年の11月頃 だったと思います。

その日は風邪っぽくて、高校から帰って体温を測ったら 38度ちょっとでした。
夕方で風が強くて、部屋の窓の隙間からビュービューと うるさい風の音がしていました。
照明をつけていない部屋の中で、
私の頭の中に 坂本氏の曲(サントリーウイスキーのCM曲)が 流れ始めたんですよ。
その瞬間にピンときて、その場で録音をはじめました。
窓の隙間近くにラジカセを置き、ラジカセに向かって 口笛を吹きました。
風の音と口笛だけではインパクトが弱いかなと思い、
咳込む音とティッシュをガサガサさせ
鼻をかむ音を 付け加えてみました。
(本当に咳と鼻水は出てましたので。)
練習なしの一発録音でしたが、
けっこう思ったとおりの ものができて満足でした。

テープは速攻でHNKに送った のですが、
半年程たって放送されたので、とても驚きました。
放送当日、坂本氏に補欠扱いとして氏名を紹介されたとき には
嬉しさのあまり部屋中を飛びまわり、
既に寝ていた妹を たたき起して自慢してやりました。
そのときの放送を録音したテープのラベルには
「やったぜ!?」というタイトルがついています。

2回目にデモテープを作ったのは、
1984年12月末から 1985年1月上旬頃でした。
1984年12月の最後のサウンドストリートで松田聖子の曲 がかかり、
曲のアレンジがひどいと言って坂本氏が怒って いたのを聞いて、
「これは使える」と思いました。

ラジカセで戦メリと坂本氏の「私は怒ってますよ」という放送 内容を交互にダビングし、
最後に細野氏の「銀河鉄道の夜」の サントラをダビングして、
坂本氏の「うまいねーこのアレンジは」 という言葉で締めるという内容でした。
ちなみに、音源は全てサウンドストリートで放送されたものを 使ってます。
(当時は貧乏でレコードがあまり買えなかったし、 CDプレーヤーも持ってなかったんです。(汗))

放送で紹介されたもう一つの方は、
高校の入学祝いに買って もらった腕時計(セイコーシルバーウェイブ)のアラーム音と
父の腕時計(カシオかアルバの安物)を使ってつくりました。
ふと思いついて、腕時計のアラームを重ねて録音しただけ だったんですが、
アラーム音の微妙なずれが不思議な雰囲気 をつくっていてちょっと気にいってます。

作り方は次のような単純な方法です。

使用機材 腕時計@、腕時計A、ラジカセ@、ラジカセA

1 ラジカセ@で腕時計@のアラーム音を3分程度録音します。

2 1で録音した音をラジカセAで流しながら、
  タイミングをずらして腕時計@のアラーム音を鳴らします。
  ラジカセAの音と腕時計@のアラーム音を
  ラジカセ@で録音します。
  (マイクはラジカセ内蔵のものを使用しました。)

3 1から2の手順でもう一度腕時計@のアラーム音を重ねて録音します。
(このとき腕時計@のアラーム音が少しづつ
  ずれながら3つ重なった状態になります)

4 3でできたアラーム音のテープラジカセAで流しながら、
  腕時計Aのアラーム音を適当に区切って鳴らし、
  ラジカセ@で録音します。
  これで完成です。
ただし、音質は最低で聞き取りにくいもの   となります。

デモテープ特集に最低作品が2回も紹介されるなんて思って いなかったので、
「やった!」という気持ちが強かったです。
このときの放送を録音したテープのラベルには「ピース」
というタイトルがついています。(恥)

この後、デモテープ特集に登場する機会は無くなりましたが
よい思いでとなりました。

高校生のときは、サウンドストリートを共通の話題にできる 友人がいなかったため、
学校で特に話題になるわけもなく、
妹の同級生にちょっとだけ羨ましがられた程度でした。
その後、専門学校に入学してから、
同級生に「デモテープ特集でかかった赤羽じゃない?」
と言われたのが唯一のリアクションでした。
でも、これが縁でそいつとは親しく友達付き合いするように なり、
良かったかなぁと思ってます。

つい最近では、貴HPで「フォトムジーク」のCDが販売されて いるという情報を知り、
その関係で検索サイトを探っていて
shigeさんという方のHP(↓)を発見し、
感想のメールをしたところ
http://www.d1.dion.ne.jp/~nyanko_/index.html
「デモテープ特集でかかった赤羽さんですか?」という返事 が返ってきてびっくりしました。
ネット世界は案外狭いのかなと感じました。




長文メールありがとうございました。
なんと、5時間ほどかかったということです。
こちらは簡単に
「あ、デモテープ特集の赤羽さん。なんか書いてくれないかな」
という簡単な気もちでしたので、頭が下がります。
ちなみに赤羽さんの作品は1985年5月14日1985年11月26日の両日にそれぞれ放送になっています。
しかし、こういう情報というか、当時の状況が分かるというのはうれしいですね。
当時の息遣いまで感じ取れるような気がします。
当時のように時間に余裕がなくなってしまい、
なかなか過去を振り返ることもなくなっていると思いますが、
このページに来ると時間を忘れて楽しむことができる、
そんなホームページを目指したいですね。
これからもがんばりたいと思います。

赤羽さんもがんばってください。

mimo1983


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