メモリアル73
あの頃、のこと。
98.9.6 小野 努さん
1984年、僕はポップミュージックに目覚めた。
もちろん音楽はそれ以前から好きだったけど、
はっきり僕は「ポップ」な音楽が大好きなのだと自覚したのが1984年、中学二年の時だ。
84年の冬に発売されたリアルフィッシュの「天国一の大きなバンド」というアルバムが最初だった。
プロデュースはムーンライダーズの鈴木慶一。
サックス奏者矢口博康率いるこのインストバンドの作る音楽は初めて聴く類の音楽だった。
ポップでキュートでキッチュでなんだかワクワクする様でそれでいてどこか懐かしい。
そして僕は彼等を出発点に多くの音楽に出会っていく。
リアルフィッシュの戸田誠司、福原まり、渡辺等、友田真吾からなるShi-Shonenは、
細野晴臣主催のノンスタンダードレーベルからアルバム「シンギングサーキット」を発表。
このアルバムから僕はビーチボーイズの「ペットサウンド」に遡っていったのだ。
そして同じくノンスタから小西康陽率いるピチカートファイヴがデビュー。
デビュー曲「オードリーヘップバーンコンプレックス」を
坂本龍一のサウンドストリートで初めて聴いた時、
こういうのを「お洒落」って言うんだなぁと
京都の冴えない中学生男子だった僕はひどく感動した。
そういえば同じノンスタの鈴木惣一郎率いるワールドスタンダードも、
坂本龍一のサンストで最初にきいたんだっけ。
ソニーからは今や人気ゲームソフト「パラッパラッパー」の作者として知られる
松浦雅也のサイズがデビュー。
「ディファレントビュー」「ピクニック」の2枚は今だにふと聴きたくなる。
少し後になるが坂本龍一の後を継ぐように始まった
松浦雅也のサウンドストリートは欠かさず聴いた。
カーネーションやチロリン、ナーヴカッツェ、
くじらやゴンチチを最初に聴いたのは確かこの番組だ。
あと忘れちゃならないムーンライダーズと高橋幸宏が
キャニオン内にテントレーベルをスタートさせたのもこの時期だ。
ライダーズ10周年の時は燃えたなぁ。
それとMIDIレコードには鈴木さえ子がいた。
現ピチカートファイヴの野宮真貴が在籍したポータブルロックや
そのポータブルロックやShi-Shonen、サイズ等に
優れた詞を提供していた佐伯健三(現サエキけんぞう)のパール兄弟もこの時期のデビュー。
僕は14才から17才ぐらいの間「宝島」や「テッチー」を教科書に
ポップミュージックやポップカルチャーにのめり込んでいった。
あの頃の僕はいつも一人で「人に合わせるぐらいなら一人のほうがいい」なんて強がり言いつつ、
どうしようもないやりきれなさと苛立ちでポケットをいっぱいにしていた。
窓の向こうから世界中の憂鬱が僕の部屋に向かってくるような気さえしていた。
そんなときいつでも僕のそばにいてくれたのは素晴らしいポップミュージックの数々だった。
あの頃は本当に恋愛みたいに音楽と向き合っていた。
女の子のことなんかこれっぽっちも考えなかった(・・もてなかっただけなんだけど)。
あれから10年以上たって、僕はさえないサラリーマンで、
一児の父親にもなっちゃったけど相変わらずポップミュージックに魅了され続けてる。
そして相変わらず「音楽の魔法」を信じているのだ。
実に分かる、という感じですね。
私にとってもこの時期というのは重要な時期でして、
音楽雑誌「テッチー」と「キーボードスペシャル」片手に、音楽探訪を続けていたものです。
YMOから始まった音楽の旅は第二段階をむかえていたように思います。
それにしても今だにこの頃出会った音楽というのは聴いていますね。
小野さんの挙げられた作品はほとんど聴いていますね。
「リアルフィシュ」といえば1986年発売になりますが、
特にリアルフィッシュのアルバム「テナン」に収録されている
「水が私にくれたもの」は大切な曲の一つですね。
もし、機会がありましたら。
それにしても福原まりさんの作る曲はどの曲も良くて、
個人的に福原MD全集とか作っています。
できれば彼女の作品集というか、ソロアルバム作って欲しいものです。
「テッチー」についてはいずれこのホームページで取り上げたいので、
「テッチー」、「サウンドール」について何か言いたいという方は、
ぜひメールをいただければと思います。
そういえば、雑誌「ポップ・インズ」もありました・・・。
最近面白い音楽雑誌がなくて残念です。
そういう意味で、インターネットは
当時の雑誌のような高揚感を味わうことができるメディアだと改めて実感しています。
未森幸月
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