メモリアル78
「オネアミスの翼」について
橋本@Another Serviceさん
「オネアミスの翼」についてですが...。
私が見たのは劇場公開から数年経った後です。
劇場公開時は、まだ中学生でした。
当時は、「音楽:坂本龍一」というクレジットに目が行ったくらいで、
何の気なしに忘れてしまいました。
#当時はまだ教授について詳しくは知らなかったのですが、
#Y.M.O.というもの(!)のメンバーだったこと、
#シンセを操って、変わった音楽を作る人っていう認識でした。
その後、高校に入ってからですが、
当時、大阪のよみうりテレビでは、夏休みだか何かの長期休みごとに
「アニメ大好き!」みたいなタイトルで、
一週間続けてアニメ映画を日替わりで放送するという企画をやっていました。
そこで、「オネアミスの翼」をはじめて見ました。
いやー、しびれました。
まず、オープニング。
シロツグ役の森本レオのナレーションで、シロツグのモノローグから始まります。
――いいことなのか、それとも、悪いことなのか、わからない。
でも、多くの人間がそうであるように、
俺もまた、自分の生まれた国で育った。
そして、ごく普通の中流家庭に生まれつくことができた。
だから、貴族の不幸も、貧乏人の不幸も知らない。
別に、知りたいとも思わない。
子どものころは、水軍のパイロットになりたかった。
ジェットに乗るには、水軍に入るしかないからだ。
早く、高く、空を飛ぶことは、何よりも素晴らしく、美しい。
でも、学校を卒業する2ヶ月前、
そんなものにはなれないってことを成績表が教えてくれた。
だから、宇宙軍に入った――。
この最後に、教授作曲のメインテーマが重なって、映画が始まります。
この部分に、「オネアミスの翼」の性格が大きく表れているように思います。
アニメにありがちな完全無欠のヒーローから程遠い、シロツグ。
しかも、成績により、本来の志望の進路には進めていない。
コンプレックスさえ抱いている主人公像が浮かんでくる。
宇宙軍は存在自体がお荷物で、自堕落な毎日。
このようなキャラクター像に一気に観衆は引き込まれるのではないでしょうか。
リイクニとの出会い。宇宙飛行士への志願。
シロツグは成長します。(宇宙軍の同僚も)
けれども、その結果、今までのシロツグでは見えなかったものも見えてきます。
政治力学、汚職、癒着、不平等、資本主義の矛盾――。
グノォム博士の死。そして、他国からの暗殺者に自分の命まで狙われます。
そんな中、シロツグは自分の存在自体についても悩み始めます。
シロツグ「なあ、マティ。現実がひとつの物語だったとして...、
いや、そう考えた場合に、もしかしたら、
自分は正義の味方じゃなくて、悪玉なんじゃないかって
考えたことないか。」
マティ「さあ、なあ。ただ...、ただ、まわりの奴ら、親とかみんな含めてだ、
そいつらが俺をほんのちょっとでも必要としているからこそ、
俺はいられるんじゃないかと思っている。
金物屋だってそうだ。誰かが、必要としているからこそ、
金物屋でいられるんだ。この世に全く不必要なものなんてないと思ってる。
そんなものはいられるはずがないよ。
そこにいること自体、誰かが必要と認めている。
必要でなくなったとたん、消されちまうんだ。
そう思う。どうだろう?」
シロツグ「うん。わかった。ありがとう。」
以前のシロツグたちでは考えられない会話だと思いませんか?
この映画を通じて、シロツグたちは成長する、
そして、その成長を彼らの視点から私たちは感じることができる。
それは、シロツグがヒーローでもなんでもなく、
私たちと同じ普通の、コンプレックスも感じる
普通の等身大のキャラだからではないでしょうか。
ラストシーン。
繁華街の街頭でビラを配るリイクニ。
ちらほらと舞い始める雪が、ビラに落ちる。
空を見上げるリイクニ。
画面はそのまま上昇し、宇宙へ。
そこに教授のメインテーマがかぶさる――。
ストーリーもさることながら、
このように効果的に挿入される楽曲の素晴らしいこと。
未来か過去かわからない、先進国なのか発展途上国なのかわからない、
架空の世界の国であるオネアミスという舞台に臨場感を与えていると言えましょう。
この映画は、僕が坂本龍一という音楽家に関心を向けるきっかけにもなりました。
その後、BSで放送された分をビデオにとっていますが、
何度でも見てしまうのは僕だけではないはずです。
自分なりの「オネアミスの翼」への思い入れを書いてみました。
アルコ堂の更新を楽しみしていますので、
今後ともよろしくお願いします。
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The Private Fan Site of Y.M.O.
Another Service
http://www.riise.hiroshima-u.ac.jp/~hiroki/
ということで、橋本さん、お待たせいたしました。
メモリアル72で触れられていましたが、
やっと10,000アクセス突破記念企画
「王立宇宙軍」
−オネアミスの翼−
音楽と映像ページ
を不完全ながら更新いたしました。
(データ量が多く、少し表示に手間がかかるかも)
本当はもっと早く更新するべきでしたが、
曲名リストだけの公開ではつまらないだろうなと思いまして、
映像シーンの状況なんかも追加したため、すっかり遅くなってしまいました。
この映画については未森幸月にとってほとんどバイブルと化しているもので、
今後少しずつアルコ堂でとりあげていきたいと思っています。
(続編の映画蒼きウルが公開するまでにはなんとか)
とりあえず、次はストーリー紹介なのかな?
まあ、一番早いのはこの映画を見ることなんですが、
アニメはちょっと・・・という人も絶対いると思うので、
とりあえずは、MIDIから発売している同映画サウンドトラックを
聴くところから始めていただければと思います。
坂本龍一フリークの方にはいうまでもないのですが。
王立宇宙軍に対して
橋本さんの感想のような意見をお持ちの方は、文章の量は問いませんので、
未森幸月まで、メールいただければありがたいです。
音楽関連、映像関連、ガイナックス関連などなんでも結構です。
未森幸月
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