サウンドストリート派雑誌記事ページ
「FMステーション」1981年8月X号掲載記事
坂本龍一と異色ゲストの顔あわせ
サウンドストリート・毎週火曜PM10時20分
今年の4月以降、YMOの坂本龍一がDJを務める番組として、
注目度100%なのが「サウンドストリート」だ。
テクノ少年たちの間で大評判で、
毎週2,000通以上のファンレターが寄せられているというほど。
この現象自体、番組としては前代未聞のことである。
ハガキの送り主は、ほとんどが男性で、その内容といえば、電子音楽に対する
知識追求形式がほとんど。これには番組担当者も2度ビックリ。
そんな熱い声援に送られて、秋風ただよう9月以降は番組にも新風をという方針。
「ボクがありのままに感じたことを、ありのままの言葉で話したい。
無理にやさしくして話す必要はないし、わかりやすいようにとリスナーにこびる
必要もない。ふだん着のボクを表現していきたい」
という坂本龍一の基本コンセプトに変更はないが、ゲスト陣を一新しようというわけだ。
これまで高橋ユキヒロ、矢野顕子といった坂本の身近な存在が多かった。
だが秋からは坂本とは異質なタイプのアーティスト、
たとえばオフコースのリーダーである小田和正との対談。
あるいはグッとアカデミックに大学の考古学者をゲストに招くことなどが予定されている。
「サウンドストリート」の湊剛ディレクターは、
9月以降の放送に、新たな展開を持たせると、キッパリ断言した。
「坂本さんもDJに慣れてきたし、そろそろ彼の音楽的世界から離れて、
それ以外に彼が興味をもつ対象へも幅を広げていこうと思っています。
この番組はDJを通して、リスナーに人生を感じとってもらえるようなものにしたい」
できるかぎり生放送に近い味を出すために、収録は放送日直前になっていることから、
詳細までは語れないのが残念だが
「そのかわり録りだめはいっさいしません。
坂本さんは忙しいアーティストですが、トピカルな話題を入れるために1本ずつ収録を行う」
(湊氏)ことだけは伝えておきたい。
この安易な番組づくりを否定する姿勢は、好感がもてる。
40分の番組のうち平均15分はDJの話が占めるという異色の番組だが、
アーティストの音楽的背景を知るうえでは貴重な存在だ。
これからのミュージックシーンがどうなっていくのかもわかるかもしれないなァ。
写真コメント:「サウンドストリート」は坂本教授の講義といった趣の番組
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1983アルコ堂EX・未森幸月