見覚えはあるのだが
左の文字、読めるだろうか?
(読める方には、このコンテンツはつまらないものだが‥‥‥。)
年賀状でよく見かける文字である。
年賀状でよく使われる言葉としては、「賀正」(がしょう)、「謹賀新年」(きんがしんねん)などが一般的で、これはほとんどの人が読めるだろう。
「恭賀新春」(きょうがしんしゅん)、「迎春」(げいしゅん)、「賀春」(がしゅん)などは、ちょっと自信がない読み(私の場合は)だが、一つ一つの文字の読みは分かるので、それをつなげると、とりあえず正解を出すことができる。
ところが、「頌春」となると「頌」という文字の読みそのものが分からない。(あくまでも私の場合だが)
正直なハナシ、数年前まで「頌春」をどう読むのか知らないままでいた。
まあ、調べてみればすぐ分かることで、この読みは「しょうしゅん」である。漢和辞典をひけば答えは出てくる。そこであらためて国語辞典で「しょうしゅん」とひいてみると、ほとんどの国語辞典で、この漢字が出てくるはずだ。
文字のカタチとしては何度も見たことがあるのに、読み方が分からないというのは、年賀状が「音読されない種類の文書」だからだろう。
最近では、ほとんどの文字は、見るだけでなく、同時に音読されながら使われることが多い。テレビに表示される文字は、ニュース番組であれ、クイズ番組であれ、例外なく音読される。会議等に提出される資料も、多くの場合は声に出されるので、見た時点では読みが分からなくても、その後の音読によって読み方を知るということができる。
ところが年賀状は、ほとんど見るだけの文書である。「頌春」にしても、なんとなく字面のイメージから「新年をお祝いする」というような意味であることは判断できるので、読みが分からなくても困ることはない。年賀状によく使われる縁起物や干支の絵と同じように、たんなるイメージデザインとしてとらえられているのではないだろうか。だから読みが分からなくても何の問題もないわけである。
ちなみに「頌」(しょう)という文字、ほめる・たたえるというような意味である。「頌歌」(しょうか:ほめたたえる歌、賛歌と同じ)という言葉もある。中学校の合唱コンクールなどでよく歌われる「大地讃頌」(だいちさんしょう)という曲のタイトルにも使われているので、そこでこの文字を見たことがある方もいるかもしれない。
ちょっと固いハナシになってしまったので、おまけのギャグを‥‥‥
(よそのホームページの掲示板で見かけたギャグなので恐縮だが)
世間一般の常識に疎い(うとい)友人と話したときに
「来年は、厄年だよなぁ」と言ったら、
その翌年の正月、かの友人から届いた年賀状には、
左の写真のような、毛の長い牛に似た動物の絵が描かれてあったそうな(^^;)
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